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日本医療のアウトバウンドとインバウンド(1)

日本の医療を海外へ、海外の患者を日本の病院へ。

日本の医療を国際展開する活動をしている一般社団法人Medical Excellence JAPANの理事長・山本修三氏、同業務執行理事・北野選也氏にお話を伺いました。

MEJインタビューの様子
MEJの理事長室で行われたインタビューの様子。
左から、北野業務執行理事、山本理事長、進行を担当いただいた技術サービス部・金谷浩明部長。

金谷氏 日本の医療を世界に持っていくということに関して、Medical Excellence JAPAN(以下MEJ)の意義と山本理事長のお考えをお聞かせください。
山本氏 2011年、日本の医療を世界に持っていこうというのが、国の方針として出され、それを進めていくのがMEJの役割です。

MEJの活動イメージ。

今世界は色々な意味のグローバリゼーションが起きていて、医療の分野のグローバリゼーションもどんどん進んできていると思います。そういう中でやはりアメリカ・ヨーロッパや日本などの先進国と例えばアセアンの医療とを比べると非常に大きな格差があって、これをなくしていこうというのが医療のグローバリゼーションの考え方だと思います。
日本は新興国に対していい医療を提供していくといいながら、実際のところ貿易収支でいうと医療関係は赤字になっています。ですが今、彼らは経済的には伸びていて本当に医療が欲しいという状況が出てきていてかなりの医療の市場がある、そこに日本の医療を提供していこうとしています。
また、医療の国際協力を通して日本という国が国際関係をよくしていくという目的もあって、人道的な医療の提供というのも含めて、医療を海外に持っていくことには大きな意味があるということです。

金谷氏 そのための戦略として、これまでしてきたこと、また今後進めていこうとしていることについてお聞かせください。
山本氏 MEJの戦略として、まず、医療機器や薬だけではなく、医療技術、医療のシステム、サービスなども含めて、トータルで「日本の医療」として形にしていこうとしています。
そのためには、相手の国のニーズに合わせて、MEJの医療技術の会員と医療機関、それらがコラボできる形を作った、これが、戦略の2つ目です。
さらには日本の医療を理解してもらうのにそういう見える化した形での提供が有効ではないかということで3Dを取り入れて、日本として、MEJとして、強みのあるコンテンツをきちんとそろえておく、これが3つ目の戦略です。

MEJ理事長室の壁面の世界地図には、これまでの活動実績が記されている。

金谷氏 コンテンツというお話が出ましたが、そこの部分をもう少し詳しくお話いただけますか。
山本氏 コンテンツ戦略の中で重要なことは、モノを見える化していくことだと思っています。
活動を始めたころに海外で医療の説明をしていて気づいたのが、先進国である欧米や日本と、例えばアセアンの医療を比べると、非常に大きな格差があって、なかなか理解してもらえないわけです。
「こういう仕組みでこういう建物を作らないと」といってもイメージがわかなくて「この機械いいですよ」「あ、そうですか」で終わってしまう。

MEJ山本理事長

ではどうしたら伝わるのかと考えた時に、今3Dという技術があると。そこで医療施設のモデルを3Dで見える化して持っていったら、具体的に理解ができて、さらにそれに対して「こういうのが欲しい」ということを言ってくれるようになった。これからの建物はそれ自身が機能を持っている、そういうことも理解してもらえることが分かったので、非常にいいコンテンツとして我々は取り組んで強化してきました。
それともう一つ、医療というのはやはり患者さんのデータ、この機器を使ってこういうことをやればどういう結果になるのか、という医療の成績をわかりやすく提供することが非常に大切です。また、その地域の医療ニーズとそれに対して準備された医療資源はどうなのか、それをきちんと分析できたときに、ここにはこれが足りないとか、本当に医療をどうやって行けばいいかがわかるので、そういった医療データも我々のコンテンツとして開発・加工して案件に利用していくということが大事だと思っています。

●インタビューメンバー紹介

山本修三氏
一般社団法人Medical Excellence JAPAN代表理事(理事長)
内閣官房健康・医療戦略参与
日本病院会 名誉会長
北野選也氏
一般社団法人 Medical Excellence JAPAN 業務執行理事
金谷浩明氏
一般社団法人 Medical Excellence JAPAN 技術サービス部部長
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