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地下室や北側の病室にも太陽のあかりを。
LED照明器具「EWINDOW」

太陽光を浴びると人はセロトニンを生成し、植物は光合成をおこなう。
そんな太陽光と同様の波長を再現した株式会社ビームテックが販売するLED照明器具「EWINDOW」取材した。


▲太陽光と同様の波長を再現したLED照明器具EWINDOW。
病室にも適しているという(写真提供:株式会社ビームテック)

株式会社ビームテックの会議室に取り付けられた天窓のような照明器具からは青空が望め、そこから太陽光が降り注いでいるようだ。”日向”に手をかざすと暖かさを感じる。

「紫外線とLEDからの熱が少しありますが、ほとんど熱は発していません。
おそらく、永い時間をかけて刷り込まれた”太陽光は暖かい”という記憶があるので、錯覚しているのだと思いますよ。」と、株式会社ビームテックの取締役・営業統括部長 吉田氏。
2019年9月から国内で販売を開始した。開発は中国のベンチャー企業で、すでに欧米やアジアで販売実績もある。


▲ビームテック社の会議室に設置されたEWINDOW

仕組みはこうだ。
上部からのパネルライトと、窓枠の左右に並んだ小さな昼光色と電球色のLED光を、特殊なガラスレンズで集光し、窓枠から落とす。
複数のあかりを調合することで、季節や時間とともに変化する太陽光の色と強さ、波長が再現できるそうだ。


▲構造は意外とシンプル。
ソフトウェアでコントロールした3色の光と特殊なガラスレンズで太陽光に近いあかりを作り出している。




▲会議室のテーブル(無垢)に落ちたEWINDOWのあかり

天井裏(屋根裏)に高さ20cmほどの空間と電源が確保できれば設置が可能。EWINDOWのサイズに合わせて天井を開口し、フレームと固定するだけなので、施工は数時間で完了する。


▲デザインは2種類、それぞれに2サイズ(1200mm×600mm、600mm×600mm)をラインナップ
(画像提供:株式会社ビームテック)

付属のコントローラーやスマートフォンのアプリで調光はもちろん、緯度と経緯と日時からその地点の太陽光の強さと色を再現することができる。 1つのデバイスで複数のEWINDOWをコントロールできるため、スタッフステーションのタブレットで調整も可能だ。


▲スマートフォンアプリの操作画面



住空間はもちろん、オフィスや学校、病院(病棟)など、長時間を過ごす空間への導入をお勧めしたいという。
「私も入院したことがありますが、夜眠れないんです。動かないから疲れないですし、病院という特殊なところでストレスも感じていたのだと思います。
だからこそ、サーカディアンリズムを崩さないように朝起きたらしっかり光を浴びて欲しいと思います。
すべての病室を南側の陽の当たる場所には作れませんよね。建物の構造は変えられませんが、EWINDOWを設置すれば、南側の窓際でなくても太陽光と同じ効果が見込める光を浴びられます。
EWINDOWを設置することで窓際じゃないベッドにも価値をつけてあげられるし、"病室が明るい"という評価は病院のクオリティを上げていくための武器にもなるのではないかと思っています。」


▲病棟イメージ。
たとえば太陽光の入らない赤い枠内の病室にEWINDOWを設置するというのはどうだろう。
北側でも太陽光が降り注ぐ病室の居心地はどうか、国内での評価はこれからだ。

欧米では医療施設への導入実績があるものの、日本では医療施設への導入実績はまだない。
「日本でのエビデンスをとるという目的も含め、医療施設や介護施設からの問い合わせや導入依頼を受け付けています」とのこと。

製品についてお問い合わせ

詳細とお問い合わせ:株式会社ビームテック https://beamtec.co.jp/lp_ewindow/


(取材:にっぽんの病院編集部 2020/01)