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手術用針・糸

医療の現場で行う”縫う”という処置を行う時に使用するのが針と糸。
医療用のそれが、裁縫で使用する“針と糸”と違うところは、針と糸が一体化している点である。
そして、針の多くは弯曲していて、ほぼ手作業で製作されている。

お話を伺ったのは、株式会社河野製作所・広報担当 玉田氏。

針の曲げ方は、強弯、弱弯、弱弱弯など様々ある

手術で使用する針と糸は、医師自身が対象の部位や好みにより選んで使用しているそう。
そのため、針の素材(用途に合わせて色々な特性の素材を使用する)・太さ・長さ・曲げの角度・断面の形状と、糸の素材・太さ・長さはさまざまで、その組み合わせは数万に及ぶという。

同社で製造している最も細い針の断面の直径は30μm(0.03mm)。日本人の平均的な髪の毛の太さは0.08mmと言われているので、その半分ほどの太さということになる。

この日見せていただいた一番細い針と糸。0.5mmシャープペンシルの芯と比較するといかに細いかがよくわかる

 

針の製造工程を見学させてもらった。主な工程は図のとおりだ。

おまかな製造工程。ほとんどの工程を職人が1本ずつ手作業で作っている。

 

針の断面は円形のものの他、持針器でより把持しやすい四角形、八角形のものもある。四角形なら90度ごと、八角形なら45度ごとに傾けた状態をキープしやすいなど、小さな空間で、よりスムーズに縫合・吻合しやすいようにという医師たちの声が反映されているという。

例えば八角形の針の場合、45度ごとに把持しやすい。(イメージです)

内視鏡手術やロボット手術の際には、医師が持針器で把持する以上に掴み易さが求められるだろう。
針・糸の素材はもとより、曲げの角度や断面形状など、ますますバリエーションは増えていくと思われる。

 

取材協力株式会社河野製作所

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